市内から32カ所が出店
丹精込めた美唄の味が大集合
「かわいい」と評判のログハウスが目印。約20坪の店の前には座ってくつろげるスペースも
札幌から旭川へと続く国道12号線沿い、「直線道路日本一」のモニュメントを過ぎてからおよそ5分後、右手にたくさんの“のぼり”が見えてくる。
その奥に発見!「アンテナショップPiPa」の大きな看板が。ログハウス の入り口には花農家から直送の色鮮やかな鉢植えが並び、まるで訪れる客を歓迎しているかのようだ。
ここが2009年7月11日にオープンしたばかりの「アンテナショップPiPa」。このポータルサイト同様、美唄の地名「カラス貝が多いところ(アイヌ語でピパオイ)」を由来にしたおなじみの愛称を店名に掲げている。
熱心な生産者グループが美唄市内の各地で直売所を展開するなか、通年かつ31カ所もの生産団体が出品する大規模営業ははじめてのこと。期待にたがわぬ品揃えで早くもリピーターを増やしている。
生産者の顔が見える紹介プレート
話題のアレを一気買いする姿も
平日にもかかわらずひっきりなしにお客さんがやってくる。朝とれ野菜や米粉菓子、美唄焼き鳥までズラリ、の品揃え。
早速店内に入ると旬の農産物や美唄自慢の米類がずらりと並ぶ。思わず目移りしてしまいそうだ。各生産者のスペースごとに写真入りの紹介プレートもついている。「こういう人たちが丹誠込めて育てているのか」と思うと親近感がわいてくる。
加工品・冷蔵品コーナーもしっかり充実。地元名物の「美唄焼き鳥」「とりめし」はもちろんのこと、2009年6月からのブームが今も続く「美唄焼きそば」もここに来ればまとめて手に入る。この日もちょうど札幌からの客が数十袋単位で購入する姿が見られた。
他にも米粉や特産のハスカップを使ったスイーツ、ジャムも並び、まさに美唄の味が一堂に介したアンテナショップ。レジには「焼き鳥、とりめし、焼きそば あたためます」のお知らせが貼ってあり、聞けば「“家まで待ちきれない”車組に好評」なのだそうだ。
生産者と消費者の架け橋に
経験抱負な店長が活躍
山田啓司店長。「開店前にはスタッフ全員で札幌の人気直売スポット『HUGマート』さんにお世話になり、実施研修をさせてもらいました」
アンテナショップの経営母体は美唄市観光物産協会。専務理事の古泉さんは、「開店初日に300人近くの方にご来店いただき、おかげで上々の滑り出しになりました。美唄焼きそばのブームも追い風となり、それをきっかけに美唄の農産品を知ってもらえれば」と話す。
もちろん店頭に立つ3人のスタッフも意気込みはじゅうぶん。「生まれも育ちもびばいっ子」の山田啓司店長は長年の飲食業や接客業で店長職を務めたこともあるキャリアの持ち主。新聞に募集予定の記事が出たときから切り抜いて続報を待っていたという。「食べることも好きですし、いつか地元の活性化につながる仕事をやってみたいと思っていました。採用していただいて本当に感謝しています」と喜びを語る。
地元の少年サッカーチームのコーチだった山田さんには、嬉しい再会も待っていた。出店者であるアスパラ農家の内山裕史さんはかつての教え子。「先生、覚えていますか?」と変わらぬ笑顔に話しかけられて一気に思い出がよみがえった。「食べてもらえればわかる」と渡されたアスパラを生でかじり、しゃきしゃきして甘みのあるうまさに驚いた。
「農家が自信を持って作ったものを、しかも新鮮な朝採りの状態で出しているPiPaはすごい。その魅力をきちんとお客様に伝えられるようアピールしていきます。それに個人的には内山くんの成長ぶりも嬉しかった。アスパラだけに一本筋が通った男になって、立派です」と笑顔を見せた。
食材プラス調理方法を紹介
目標は観光案内の役割も
オリジナルレシピがおいしい「ハスカップ炭酸水」200円も好評発売中。さわやかな酸味と蜂蜜の甘さがほどよくミックス
スタッフの磯尾聡美さんは「国道沿いという場所がらドライバーの方や毎日来てくれる地元のおばあちゃんもいて、いろんな方にご来店いただけるのが嬉しいです」とにっこり。「私自身もよく知らなかった野菜、例えばビーツはボルシチにいれたらおいしいといったお料理情報もあわせてご紹介しています」。
最年少スタッフの山崎嘉将さんは「実家が花屋なのできれいな花を買っていってもらえたときが嬉しいです」と話す。
店内には大きなスクリーンを設置し、美唄の観光映像も上映する。山田店長は「アルテピアッツァ美唄や宮島沼、ピパの湯ゆ?りん館など、美唄の観光案内スポットとしてもお役に立ちたい」と抱負を述べた。
客の中には「以前美唄に住んでいた」と懐かしんでの来訪も多いという。季節の旬や新製品など店のラインナップも随時変わっていく。定期的に訪れて新たな発見に出合いたい。


