美唄の活性化を願う有志の手で
あの「エビナさん」が食の広場に変身!
美唄食の広場 エビナスクエア

場所は国道12号線沿い、JR美唄駅そば。この看板が目印の「エビナスクエア」。

場所は国道12号線沿い、JR美唄駅そば。この看板が目印の「エビナスクエア」。

明治以来、美唄のシンボル“エビナさん”

「エビナさん」と聞いて、あなたはどの風景を思い浮かべますか? 近くにあった美唄小学校までの通学路か、はたまたオシャレが気になり出した年頃に初めてジャージ以外の私服を買いに行った思い出か。
札幌・旭川を結ぶ国道12号線沿い、美唄市中心街に広がる約600坪の一等地。そこは美唄市民に長く愛され続けてきた「エビナさん」の場所でした。
ときはさかのぼって明治のころ、北海道に入植してきた屯田兵たちは、ここ美唄の地にも鍬を入れました。移民団の中には16歳の若さで佐渡ヶ島から海を渡ってきた者がおり、その若者は生来の才気を発揮して、明治27年屯田兵を相手に雑貨や酒・煙草・塩・醤油等々を扱う店を開業。時代の変遷とともに呉服店、衣料品店へと姿を変えながら市民の暮らしを見つめてきた、その店こそが美唄市民なら誰でも知る「エビナさん」なのです。
経営者であり土地の所有者でもある海老名家が高齢を理由に店をたたんで以降、その場所は貸しビル経営が続いた時期もありましたが、2007年にはついに更地の状態に。国道沿いの立地に惹かれ、施設の建設などさまざまな引き合いがくる一方で、地元ではこんな声が上がり始めていました。
「あの土地は市民にとってゆかりも愛着も深い場所。美唄のまちづくりのために使い続けることはできないのか」。
そこで立ち上がったのが、地元の商工会議所仲間である伊原商店、永井電機、岩本写真館のお三方です。「営利目的を超えたまちづくり」を合言葉に海老名家を訪れ、相談をもちかけました。
(左から)場所を管理する株式会社エリアホープの代表取締役の伊原潤司さん、永井仁さん、野村敏行さん。

(左から)場所を管理する株式会社エリアホープの代表取締役の伊原潤司さん、永井仁さん、野村敏行さん。

エビナの名を受け継ぎ、新生・食の広場へ

その時のことを伊原商店代表の伊原潤司さんはこう振り返ります。「私利私欲ではなく、美唄のためになんとかあの場所を活性化したいという我々の話に、海老名家の方々は大変喜んでくださいました。その場で話がまとまり、このために立ち上げる新会社エリアホープに土地の所有と管理を譲っていただくことになったんです。我々の思いをくんでくださった海老名家の皆さまには心から感謝しております」。
また、「ご本人たちは慎み深く固辞された」エビナの名称は「まちの歩みを語り続けるためにぜひ残したい」という伊原さんたちのたっての願いで使い続ける方向に。
2009年にできたアンテナショップ「PiPa」が美唄の特産品を気軽に買える店なら、こちらは美唄のおいしいものをその場で食べていってもらう食の広場、と位置づけ、2010年「エビナスクエア」はオープン。エビナの名が再び市民の前に帰ってきたのです。
新生「エビナスクエア」に並ぶプレハブの飲食店は4店舗。美唄焼き鳥の老舗「たつみ」と郷土料理とりめしの「しらかば茶屋」、テレビで話題になった美唄やきそばの「角屋」、そしてエリアホープが出店しています。
エリアホープの人気商品「アスパラひつじバーガー」400円。美唄産米粉のバンズに市内の西川農場でアスパラを食べて育ったやわらかい羊肉をサンドしたおいしさが大好評!

エリアホープの人気商品「アスパラひつじバーガー」400円。美唄産米粉のバンズに市内の西川農場でアスパラを食べて育ったやわらかい羊肉をサンドしたおいしさが大好評!

イベントスペースとしても無償提供

実はこのエビナスクエア、自主企画の他に市内他団体や市民個人のイベント使用も受け付けていることはまだあまり知られていません。これまでに大通商店街の盆踊りや商工会議所青年部主催のアカペラコンサート、JRヘルシーウォーキングの会場にと、さまざまな催しに活用されてきました。
「美唄に縁があって公共の利益に適い『美唄の為になる』なら、イベントに必要な設備や必要経費を主催者側でご用意いただければ、会場使用料は一切いただいておりません」。
えっ、本当に無償提供なんですか? 伊原さんの言葉に思わず聞き返すと「この場所に大勢の人が集まり、常設の4店舗をご利用いただくとともに、このおいしさを美唄の外に広めていただくことが我々の目標です。エリアホープは3人の会社ですが、もちろん役員報酬なんてありません。純粋に市民の皆さんから“ありがとう”と言ってもらえることを喜びとする典型的なお人好し三人衆の集まりです」と笑いながら答えてくれました。
JCや商工会議所青年部など年齢制限のある街づくり団体を卒業した3人が、引き続き美唄の活性化に貢献したいという思いを一つに集まったエリアホープ。NPOと同様に非営利を掲げ、「行政の手が届きづらい部分も含めて、間口を広く考えた活動」をこれからも続けていくそうです。
今はまだ明るい話題に乏しい美唄市ですが、エビナの名と「まちを元気に」という志はこれからも健在です。国道12号線沿いという地の利を生かして「ドライバーの皆さんにも気軽に立ち寄っていただけたら」と、エリアホープでは熱い期待を寄せています。

【問い合わせ】
●株式会社会社エリアホープ 
美唄市東2条北3丁目2-19
TEL:0126-63-3970
●美唄食の広場 エビナスクエア
美唄市大通西1条南2丁目1-2
4店舗は毎週火曜定休。営業時間は11:00〜16:00

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投稿者:PiPa運営事務局1(2011-09-08)

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